三浦市はダイコンの産地として全国的に有名で、ここ数年、全国市町村別生産額順位で、絶えず1位か2位を誇っています。現在、11月どり、12月どり、1月どり、2月どり、3月どりの5作型で栽培し、11月~3月まで約500万ケース(大型トラック約5,600台)を出荷しています。1本の重量は標準的な大きさで1.1~1.4㎏です。毎年、5作型(収穫時期)にあった品種の検討会を行っています。
≈作付面積は6~7ha程度で、年末の3日間、正月商材として出荷しています。 一部契約栽培や直売などでは12月から3月上旬まで販売している例もありますが、出荷量は全体の1%に満たない少量栽培にとどまっています。平成17年度の出荷量は約5万袋(1袋約10㎏)です。 三浦ダイコンの特徴は、首の部分が細くて尻に向って太くなる「中ぶくら」で、 長さ約60㎝、重さ約3㎏、大きいものは5~8㎏に肥大します。肉質はたいへん緻密で柔らかく、煮物やなます、ツマに向いています。出荷は、今では珍しくなった袋詰めで行なっています。青首ダイコンに切り変わっても、「三浦ダイコン」の人気は根強く、冬の時期には三浦ダイコンを求めて直売所を訪れる観光客を多く見受けます。
和52年以降、「ダイコンの消費拡大」と「小型化でより良い味」を目的とした品種改良がスタートし、サラダ専用(※用途別)に品種開発された『レディーサラダ』が誕生しました。レディーサラダは、三浦ダイコンとアメリカやドイツのダイコンの交配によって育成し、名称は美しい赤色とサラダに向くことから女性をイメージして命名しました。 特徴は、外側の色彩がピンク色を帯びた美しい赤い色で、内部の色は純白。皮ごと食べることで、白いダイコン に比べてアントシアニンを摂ることができます。重さは1本300~350gと食べきりサイズになっています。10月中旬から3月末まで、約14万ケース出荷しています。 用途別のダイコンの品種開発では、レディーサラダの他に「小桜(こざくら)ダイコン」「淡桜(あわざくら)ダイコン」や「ニューレディーサラダ」などを開発しています。